2024年度 秋の研究集会 報告
公開日:2025-06-20 / 更新日:2025-06-20
本橋哲也

2024年度の日本演劇学会研究集会は、東京都国分寺市の東京経済大学キャンパスを会場として「演劇の公共性と多様性」というテーマのもと、11月30日(土)と12月1日(日)の二日間にわたって開催されました。会場が東京の郊外であるので参加者が少ないことが危惧されたが、天候にも恵まれ、黄葉の木々に飾られたキャンパスに100名以上の方にお越しいただき、盛況裡に終えることができて幸いでした。あらためてご参加くださった皆様と、ご準備にご協力いただいた会員諸氏に感謝申し上げます。
開催校企画としてのシンポジウムを2本、会員からの応募のパネルセッションが5本、8名の方の個人研究発表があり、有意義な議論ができたと思います。
「演劇の公共性と多様性」というテーマはある意味で、とても広いので、どんな角度や視野からも接近が可能であると思われますが、それでもこのことを個々の事例に即して議論することはそれほど容易ではなく、その意味でも、観光からエコロジー、アーカイブからデジタライゼーション、トレーニングからメソッドまで、とても参考になる議論を行っていただけたことは主催者として大変嬉しく存じました。
それぞれの発表の概要は学会ホームページに掲載されておりますので、ご関心のある方はご覧いただければと存じます。学会の常として、議論に十分な時間が取れなかったことを惜しむ声も聞かれましたが、それはそれぞれの方が今後のご研鑽のご参考にしてくださることで、補っていただければと思います。
秋の研究集会は、夏の全国大会に比べて規模が小さく、より絞ったテーマでの詳細な議論が期待される場でもあると思いますので、その点は学会の運営側として、どのように全国大会と研究集会との差異化を図るかはご検討いただければと存じます。
本研究集会が無事に開催できたのは、東京経済大学の各部署の皆様、学会事務局、そして何より楽しみながらサポートしてくださった学生の皆さん、そして何より遠路はるばるお越しいただいた参加者の皆様のおかげですので、この場を借りてあらためてお礼を申し上げます。