日本演劇学会
演劇学論集(学会紀要)
演劇学論集・日本演劇学会紀要
67号 原稿募集

『演劇学論集』67(2018年12月刊)特集

「ポストドラマ演劇の現在」投稿募集

 ハンス=ティース・レーマンの『ポストドラマ演劇』(1999年)の出版以来、ポストドラマ演劇の概念は、現代演劇の言説に世界的と言える影響を及ぼしてきた。本書はフランス語(2002年)、日本語(2002年)、英語(2006年)を始め十数カ国語に訳された後、数多くの書評が書かれた。各国の演劇批評において、「ポストドラマ演劇」、ないし「ポストドラマ的」の語をタイトルに含む記事は、枚挙にいとまがない。それだけにこれらの概念に関する学術的な検証が必要な段階に(かなり前から)入っていると言える。
 実際には、演劇研究でのこの概念の受容は、ドイツ語圏、英語圏、フランス語圏、そして日本において継続的になされてはきたものの、まだこれからという状況である。さらに日本では、これまでのポストドラマ演劇研究はゲルマニスティク(ドイツ文学研究)に属する研究者によるものが主流であった。
 しかし、ポストドラマ演劇と言える現象は、日本でも、英語圏でも、フランス語圏でも様々に展開しており、広く各国演劇研究者による取り組みが必要な段階に入ったように思われる。こうした情勢を踏まえ、日本演劇学会紀要『演劇学論集』67の特集として「ポストドラマ演劇」を組むことを提案したい。
 方針としては、レーマンの上記『ポストドラマ演劇』が当然の出発点になる。しかし本書にはポストドラマ演劇における「ポスト」の意味合いは何かといった複数の基本的な問題点がある。レーマンは、ポストドラマは「反ドラマではない」と説明しているが、さらなる解明が必要である。またポストドラマ演劇におけるテクストと上演の多様な関係性や、「政治演劇」とは異なる「演劇の政治性」をひらくものとしてのポストドラマ演劇の可能性、あるいは商業演劇におけるポストドラマ的なものといったように、同書の投げかける問題系は多岐にわたる。こうした諸問題の少なくともいくつかに、事例研究を通じて貢献することが目的である。

*本特集では、あらかじめワーキンググループによる投稿準備が進められていますが、それ以外の会員からも上記趣旨に適う投稿を募集します。編集委員会による査読を経て採否を決定します。以下の要点に留意してください。

投稿方法・分量など:一般投稿と同じ。『投稿規程』を参照。ただし冒頭に「特集論文」と明記。

締切:2018年5月31日(必着)
送付先:『演劇学論集』紀要編集委員会 委員長 山下純照宛
(157-8511 東京都世田谷区成城6-1-20 成城大学文芸学部) 
電子メール:y3yamashアトseijo.ac.jp

    (アトは@に変えてください)       

 

65号から改定された投稿規定が適用されますので、投稿される方は投稿規定をよくお読み下さい。